布遊びの会さくら
一針の先にある笑顔
仲間と作る楽しさ
2016年に桜環境センターの講座から始まった「布遊びの会 さくら」。毎月2回、センターに集まって様々な「つるし雛」を作っています。
1つの作品を作るのに5~7種類ほどの布を使うため、色の組み合わせを考えるのも楽しみのひとつ。普段は考えつかないような色合わせも、皆で作ると予想外によく納まることがあり、新しい発見があるそうです。
端布も大切にする文化
素材となる着物は、知人が着なくなったものを譲り受けたり、リサイクルショップで購入するなどして、少しずつ集めたもの。普段なら捨ててしまうような小さな生地でも、つるし雛の一部に使うことで、最後まで大切にできるそうです。
つるし雛は江戸時代、親が子の健やかな成長を願って、端布などを一針一針、心を込めて縫い合わせ、作っていたもの。題材は人形、動物、花、野菜などの身近なもので、100種類以上あり、その一つ一つに意味があります。
着物文化を世界に
指導者で代表を務める福島啓子さんは、会を始める前から海外のお友だちに、つるし雛や着物を通して日本文化を紹介してきました。朝顔や桜、鳩、金糸を入れた鶴のつるし雛は、お祝いや留学生へのおみやげにも喜ばれているそうで、台湾で講座を開いた経験も。
「着物を着る機会は減りましたが、必要なくなったから捨ててしまうのではなく、誰か必要としている人はいないかな、と思ってほしいです。桜環境センターの3Rマーケットは、誰かが必要なくなったものを、必要な人へ届ける場でもありますね」。
コロナ禍が明けて集まれるようになると、以前にも増して一緒に作る喜びを感じるようになりました。どんなものを作ろうか、どんな生地を組み合わせたら皆が喜んでくれるかと考えるのも楽しみ。出来上がったときの皆の喜ぶ顔を見るのが嬉しく、支えになっているといいます。
手と手、人と人、笑顔と笑顔で
つながって
海外でも、さいたまでも、人と人が直接会い、つながり、笑顔と笑顔で接することが大切、と福島さんはいいます。
桜エコ・フェスタは、普段接することの少ない赤ちゃんから高齢者まで、幅広い年代の人が公の場で楽しめる機会。展示を見たお子さんが、つるし雛に興味を持ってくれて、「かわいいね」「きれいだね」と声を掛けてくれると、嬉しいし、新鮮な気持ちになり、作り続ける元気がもらえるそうです。
布遊びの会さくら
HP : https://sakura-kc.saitama.jp/kankyo/group/nunoasobisakura
Tel : 048-882-1050
E-mail : icb19022☆nifty.com
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