おせっかい倉庫
フードパントリー浦和西

身近な場所で
必要な人に届けたい

お互いさまを実践

おせっかい倉庫フードパントリー浦和西では、月1回程度、さいたま市南区で、市民や企業などから提供された品を登録した約50世帯にお渡しする「フードパントリー」を開催しています。1時間半の開催時間中には、受け取りに来た方がサイズアウトしたお子さんの服を持ってこられたり、文房具や小さなおもちゃの提供を受けたりすると、必要な人が持ち帰れるようにしています。

「利用される方々が、私たちも協力したいという気持ちは大切。持ってきてくれた品を必要としている人につなげ、引き取り手の無かったものを桜環境センターの桜リユースマーケットに持ち込めば無駄になりません。また、そういった人たちにマーケットを利用してもらえれば、食品以外にも必要な物を届けることができます」と、代表の鈴木弘子さん。

小規模から始めるフードパントリー

鈴木さんは、桜区田島の社会福祉協議会で生活に困窮する方々の支援に携わってきました。生活保護を申請して承認されるまでの間でさえ食べ物にも困る人や、ぎりぎりで生活している世帯が生活支援金の貸付けを利用するのを見聞きし、特にひとり親世帯の苦労を身近に感じていたそうです。一方で、多くの食べ物が廃棄されるフードロスの問題を知り、うまくつなぐことはできないかと考えていました。

2020年、コロナ禍で公園の炊き出しに多くの人が並んでいると聞き、社会福祉協議会でフードパントリーをと考えましたが、待ったなしの状況から、ひとりでも始めることを決意。埼玉県福祉部少子政策課に紹介されてNPO法人埼玉フードパントリーネットワークの講座を受け、見学会で思いがけず近隣の方に出会い、一緒に始めることにしました。

小規模のフードパントリーなら、食品をストックする倉庫、食品の受け渡し用の車、ボランティア2、3人が集まれば、すぐにでも始めることができます。鈴木さんがパントリーを始めた当初は5、6人のボランティアで利用者は13世帯。それが2年で50世帯、ボランティアは20人を超えるまでになりました。

地域のコミュニティ内で開催できる
環境を

今、多くのフードパントリーでは倉庫の確保ができず、大きな負担となっています。鈴木さんたちは、さいたま市フードパントリー連絡会を立ち上げて行政に協力を依頼するなど、横のつながりも強めています。

市内には今、13の子育て応援フードパントリーがありますが、桜区と緑区にはまだありません(2024年7月現在)。各区にひとつのフードパントリーがあれば、顔が見える関係で必要な人に必要な物を届けることができます。立ち上げのノウハウもあり、必要があればアドバイザーの派遣もできるので、同志からの連絡をお待ちしています。車を持つ配送ボランティアも不足しているので、月に1回でも手伝ってくれる人がいたらありがたいそうです。

おせっかい倉庫フードパントリー浦和西

E-mail : fp.urawanishi☆gmail.com
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