グループ「好和」
柄を活かす 縫いで生かす
古いものを大切にする人たちと
「昔の手縫いで作られた着物は、ほどくのも簡単。再生しやすいんです。」
古い着物をリメイクして、おしゃれを楽しむグループ好和の発足は2019年。以前から桜環境センターで一閑張りやつるし雛の講座に参加していた吉田好美さんと和田悦子さんが、和を好む人の集まりとして会を発足させました。
現在、会員は8人。毎月ひとり1作品を目安に制作し、月に1度、桜環境センターに作ったものを着て来て見せあったり、新しい着物を持ち寄ってアイデアを出し合ったりしています。
生地を生かす楽しさ
着物は直線縫いで作られているので、ほどけば、また1枚の布になり、新しいものに作り直しやすいそうです。着物の生地をワンピースなどに作り変える際には、生地に描かれている柄を生かすにはどうしたらいいか、織の素材感を出すにはどんなスタイルがいいかと悩むのも楽しみのひとつ。古い着物独特の風合いは、今の生地にはない魅力でもあります。
帯をほどいて作ったワンピースは、織の光沢感がシックで年齢を問わず着られそう。縦縞の帯を横柄のリュックに仕立てたり、その端切れで作ったポシェットに帯留めのショルダーストラップをつけたりと、アイデアは無限大。箪笥の奥で眠っていたものが、日常使いできる愛用品に生まれ変わります。
桜環境センターでの活動時間にも、お互いのアイデアや出来上がりに共感する声があがり、いつも楽しそう。個性的な装いも、好和のみなさんならではです。
暮らしを豊かにしたい思い
着物を広げたり、人が集まって作業したりするためには、広い場所が必要です。吉田さんと和田さんの、そのままでは捨てられてしまう古い着物をリメイクしたい、アイデアとエコと楽しさに満ちた毎日を送りたいという思いは、環境啓発の趣旨にも適うもの。普通の手芸のサークルではなく、古い着物を生かすアップサイクルの活動だったことから、桜環境センターの登録団体となり、順調に活動を続けています。
コロナ禍でイベントの館内開催が難しかった2022年春には、屋外の多目的広場で初めての展示販売会を開催。対面接客しながら、自分たちが丁寧に手縫いした元着物のパンツやワンピースがどんどん売れていく楽しさも体験し、2023年にも販売に力を入れました。
桜エコ・フェスタでも素敵な作品をたくさん用意して、みなさんにお目に掛けることを楽しみにしています。