ソーシャルグッド
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価値のあることを届けたい

ソーシャルグッドネットの代表・渡部秀之さんは、さいたま市の防災アドバイザーであり、子育て中の父親でもあります。「私の中では『価値のある事=いいこと、を届ける』という意味で「防災」と「子育て支援」と「子ども体験支援」は一緒です。私のできるソーシャルグッド=「いいこと」を、たくさんの人につなげていきたいです」。

桜エコ・フェスタへの参加は今年が初めてですが、今春には「さくらエコまつり」で子どもたちにアウトドアでの防災体験を行い、9月の防災講座では講師を務めていただきました。

現場で感じた防災意識の大切さ

渡部さんの防災への意識が高まったのは、東日本大震災の災害復興ボランティアでのこと

2011年7月から福島県いわき市を中心に活動を開始。2012年には、当時はまだ若干放射線量が高かった避難指示解除準備区域の南相馬市小高地区へ活動の場を広げ、福島第一原発での事故の被害の深刻さを体感。その後、第1子が生まれたことでボランティア活動を休止し、子育てをしながら防災士の資格を取得し、2024年12月にはさいたま市桜区のレッズランドで「みんなの防災まつり」を開催、約1500人が参加しました。2025年には団体を設立、法人化を目指して自分発信の企画を立ち上げています。

「防災は、興味を持たれにくいことが難点です。アウトドアの視点やゲームの要素などを加えて工夫をし、楽しんで学んでもらうようにしています」。

現在は、小中学校の授業や避難訓練、子育て支援センターなどで子育て世代保護者向け、公民館等で高齢者向けの防災講座など、公民館や学校で様々な防災啓蒙活動を行っています。

父親の子育てを応援

渡部さんは、父親の子育て支援にも力を入れています。世の中の子育て環境が変わり、主体的に子育てする父親が増えた半面、父親向けの子育て支援は昔と変わらないように思い、さいたま市と協働で「さいパパスクール」を開催、子育てネットワーク「さいパパ」を運営しています。

また、子どもの体験企画、地域の人とかかわりながら学ぶ社会教育活動なども行っています。
ソーシャルグッドネットの設立は2025年。行政や公的機関での活動だけでは収入になりにくく、ソーシャルビジネスとして、いかに成立させていくかが課題です。

桜エコ・フェスタでは、楽しく、ちょっと良いことを多くの人に届けたい、また、イベントを通じて様々な団体と交流できることも、楽しみにしているといいます。