福田屋農場

焼き芋で地域の農を体験

見沼田んぼの農地を継ぐために

見沼区で育った新鮮な農作物が集まる「みぬマルシェ」で、季節の野菜を販売する福田屋農場の小山幸一さん。

さいたま市見沼区膝子で、クワイ、ジャガイモ、サトイモ、サツマイモなどを生産。卸売市場には出荷せず、近隣の直売所やマルシェで販売しています。桜エコ・フェスタへは2回目の参加です。普段は大工さんの小山さんに、農業を始めた理由をお聞きしました。

農産物の栽培は減点あるのみ

小山さんの本業は工務店の経営。木造住宅などのリフォームを手掛ける傍ら、農地を引き継ぐために農業を始め、今年で4年目。農作業ではご近所の元気な高齢者に手伝ってもらいながら、野菜を育てているそうです。

小山さんは、「農業は減点」だといいます。その理由は、種をまいたときを100とすると、発芽する時点で90に減り、光・水・温度など、自分ではどうにもならない気象の影響を受け、さらに害虫・害獣の被害もあり、最後に収穫できるのは、わずか30ということもあるから。栽培中にダメになったものは復活しないので、「加点」されることはありません。

都市型の農業のあり方

小山さんの目標は、農作物の収穫体験を企画すること。身近にある農業を感じてもらうことで、農作物の地産地消にもなり、農村地域の景観を維持・管理することにもつながります。

小山さんが販売する焼き芋には、二つの目的があります。地元産のサツマイモが目の前で焼き芋になり、熱々をほおばっておいしいと感じることで、季節や自然をも感じる体験になります。サツマイモを生のまま野菜として販売するより、焼き芋に加工すれば6次産業化になり、利益を期待できます。農業経営の安定や地場農業の振興にもつながっていきます。

農業を始めてまだ4年。福田屋の経営は、今のところ農業が1、建設業が9となっています。桜エコ・フェスタ2024では、焼き芋、サツマイモ、サトイモ、ジャガイモを販売。見沼田んぼを活かすために、試行錯誤を続けています。

福田屋農場

〒337-0021 さいたま市見沼区膝子267