フードポストさくら

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食べもの発のエコな暮らし

知ることから始まる

家庭で食べきれなかった食品が捨てられたり、消費期限が過ぎて廃棄されたりして「フード(食品)ロス」の問題が注目されています。フードポストさくらの代表・加藤敏明さんは、それなら、経済的に困っている人に余っている食品を届けられないかと、2017年、フードポストさくらを立ち上げました。

「食べきれないものを必要な人に届ける「フードドライブ」という考え方が、この何年かで少しずつ社会に浸透してきました。そのきっかけづくりに、私たちも関われているように思っています。現在、社会をよくしていきたいと志を持つ人と二人で活動しています」と加藤さん。

桜エコ・フェスタには2017年から2019年まで毎年参加。フェスタ内のイベントであるチラシセッションで賞をもらったこと、近所にチラシを配布した効果か、食品を提供してくれる人が少しずつ現れたことが嬉しかったそうです。

「桜エコ・フェスタ2019」に参加

生鮮食品を素早く届けるために

加藤さんたちは、例えば、朝、菜園の方から「ナスがたくさん収穫できたから提供します」と連絡がきたら、傷まないうちに必要な人に届けられるように、できるだけ早く引き取りにいって、窓口であるフードパントリー大宮の担当に渡すように努めています。地元密着のフードパントリーに届けたことで、地域で暮らす人の役に立てたという気持ちがもてるのが、何よりうれしいそうです。

趣味の農園から力をもらって

加藤さんは2020年6月から、北足立郡伊奈町の猪狩農園で農作業を手伝っています。農園では、傷がある、形が悪いなど、市場では販売できない作物もたくさん収穫されます。はじめは、農園主の猪狩さんから個人的にもらっていましたが、食べきれないし、それこそもったいない。それらの野菜をフードパントリーに提供してもらえないか相談したところ、快諾してくれて、現在は3か月に1度ほど、フードパントリーなどの団体に提供しています。

また、見沼のお堂で開かれる「中原堂マルシェ」にも出店。売れ残った野菜をフードパントリーに寄付しています。

フードパントリーへの野菜提供

活動を広げていきたい

フードポストはもともと「食品ロス=ごみ」の削減と思って始めた活動。だから、プラスチック資源のリサイクルなどにも関心があり、有機栽培や、よい環境にしか集まらないミツバチの生態から、養蜂などにも目を向けていきたいという加藤さん。ミツバチつながりで、2020年1月、みつろうエコラップ作りのワークショップにも参加。自分たちで何回も使えるエコラップを作り、ワークショップなどで広めて、エコな暮らしに向かっていければと思っています。

また、プラスチックフリー関連で、「ソープナッツ洗剤」と「ヘチマスポンジ」も開発中で、なんとか商品化し普及していきたいと考えています。将来的には、こういった活動に加えて、猪狩農園での経験から、自分の農園を持ち、収穫したものでお菓子作りやパン作りが得意な団体や人とコラボしていきたいとも考えています。

コロナ禍で啓発などの活動が停止する中、何ができるか模索中とのこと。「私たちの活動に興味のある人は、ぜひ声を掛けてください。また、余った食品を提供していただける方はメールでご連絡ください」。たくさんの可能性を秘めて、日々活動しています。

蜜蝋エコラップ

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