一般社団法空想庭園 
クオ・ヴァディス

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無心に織り成す美しさ

たのしく、手しごと

2019年の桜エコ・フェスタ会場。手しごと広場にカラフルな織物「さをり織」の品物が並ぶと、その場がぱっと華やぎました。沢山の糸で織り上げられる「さをり織」は、障がいのある人たちが無心に糸を組み合わせることで不思議な魅力を放ちます。

代表の内野千恵子さんが30年ほど前、栃木県で行われた展示会で障がいのある方が作った「さをり織」の作品を見たのが始まりで、その素晴らしさに惹かれて織物を始め、趣味として25年続けていました。クオ・ヴァディスは、もともと高齢者とかかわる仕事をしていた内野さんが、織物を通して人の役に立ちたいと思い、2017年に立ち上げました。

好きな時間に好きなことを

クオ・ヴァディスの利用者さんは、現在30人以上。経験豊富な女性スタッフ10人が持ち回りで対応しています。利用者さんは1日を通じて織物、編み物、ブローチづくり、カレンダー袋づくり、綿で描くパステル画など、やりたい気持ちを大切に、自分の好きな時間に好きな活動をしています。

3つの事業を展開

利用者さんたちのもう一つの楽しみが、手づくりのお昼ご飯。おいしい食事にも力を入れています。クオ・ヴァディスを運営する一般社団法人 空想庭園 クオ・ヴァディスでは、2021年5月に、「空想庭園」という名のアパレル事業とカフェ&ギャラリーを立ち上げました。 また、手しごとの苦手な利用者さんにコーヒー豆の自家焙煎をしてもらい、ネット販売することで、仕事にしていきたいと考えています。

製品に付加価値を

「さをり織」を世の中に知ってもらうためにも、アパレルブランド「空想庭園」の立ち上げは大切でした。織る作業は利用者さんの担当。スタッフは織り上がった布を洗った後、何を作るか考える時が楽しいそう。製品にする際は、スタッフが細心の注意を払って仕上げています。

「もともと手しごとが好きで、作ることの素晴らしさを知ってほしいと思って始めました」と内野さん。精神障がいのある方は、継続的な通所が難しいこともありますが、織物の付加価値を高めて、たくさんの人に知ってもらい、作品を置かせてもらう場所を増やすことで、色々な人とのコミュニケーションも楽しんでいきたいと考えています。

一般社団法人空想庭園 
クオ・ヴァディス

住所 : 〒331-0805 さいたま市北区盆栽町514-10
Tel / Fax : 048-788-3976
HP : https://kuusouteien.or.jp/
ネットショップ : https://www.iichi.com/shop/kuusouteienquovadis
E-mail : info☆kuusouteien.or.jp
※☆を@に変えてください。